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愛着

2018.05.14 園長ブログ

“愛着”という言葉をご存知でしょうか。愛着というと、母子の密着した関係を思い浮かべることでしょう。小さいうちから抱っこをして愛着関係をつくる、というイメージです。しかしある研修会で、厳密にはそうではないということを学びました。ほんとうの“愛着関係”とは、子どもがマイナスの状態に陥ったときに、いつでも帰ってこられる場所があると、子ども自身が確信を持てている状態のことをいうようです。いつでも帰ってこられる場所といえば、我々大人です。私たち大人が子どもにとっての“安全基地”になっているか、ということが問われています。子どもはいろいろな困難な場面に出くわします。親とすれば、なるべくそういう場面は避けてあげたいというのが本音でしょう。しかし、現実は厳しいです。社会に出る前に、学校へ行く前に、子どもたちは困難を乗り越える術を身に付けなければならないのです。子どもたちは、保育園でそれを学ぶのです。当園が子ども同士の関係を重視しているのはそのためです。大人との心地よい関係だけでは、育たないのです。しかし、放任ではありません。安全基地である保育者が見守っています。子どものシグナルを見逃さず、困難な状況になったときに気持ちを受け入れ、そっと背中を押してあげて、子どもの世界に返してあげるのです。「いつも見てくれている」。この確信を得た子どもたちは、これからも自分らしく主体的に生きていくことでしょう。私はそう信じています。